IR関連情報

経営方針

トップメッセージ

次のページ

2011年3月11日に発生した東日本大震災におきまして被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申しあげるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申しあげます。1日も早い被災地の復興を祈念するとともに、Yahoo! JAPANグループとしてもサービスを通じた情報提供、復興支援を継続してまいります。


<2011年3月期を振り返って>

ヤフー株式会社 代表取締役 井上雅博

ヤフー株式会社
代表取締役社長
井上 雅博

Yahoo! JAPANグループ(以下「当グループ」)の当期連結売上高は2,924億円(前年度比4.5%増)、連結営業利益は1,596億円(前年度比11.0%増)、連結経常利益は1,602億円(前年度比11.8%増)、連結当期純利益は921億円(前年度比10.4%増)となりました。いずれも過去最高であり、サービス開始以来14期連続の増収増益を達成しました。


2011年3月期は当グループにとり「攻め」の年でした。2008年後半の世界的金融危機に端を発した景気低迷の影響を最小限にとどめるべく不要不急のコストを抑制し、手堅く事業を行っていた2010年3月期を「守り」の年とするならば、新たなインターネット利用端末・サービスの台頭を背景に、さまざまな分野におけるパートナーの開拓、新事業の開始、そして新たな市場の創出への取り組みを行った本年度は「攻め」の年であったといえると思います。


第一に、スマートフォンやタブレット端末向けサービスを最優先事項と位置付け、さまざまな取り組みを行いました。スマートフォンは2008年のiPhone発売開始以来急速に販売台数を伸ばしてきましたが、各メーカーが相次いでAndroid端末を発表しはじめた2010年初頭より市場の拡大がさらに加速しました。また2010年に発売されたiPadをはじめ、各種タブレット端末が続々と市場に登場しています。これら移動体通信端末を通じたインターネット利用頻度・利用時間はともに従来の携帯電話端末に比べて非常に大きく、多様なサービスが対象となっていることが特徴です。今後さらに普及が進むにつれ、その傾向は加速すると考えられます。当グループはそれぞれの端末に向けた専用ページ・さまざまなアプリをタイムリーに提供し、多様化する利用者のニーズに沿った多彩なサービスを提供し続けることにより、急成長を続ける市場においても存在感を示し続けるとともに継続的な成長を維持していきたいと考えています。


また、パソコンにおけるソーシャルゲーム市場の創出を目指し、(株)スクウェア・エニックスとの提携による「戦国IXA(イクサ)」、(株)ディー・エヌ・エーとの提携による「Yahoo!モバゲー」の提供をそれぞれ2010年8月、10月に開始しました。日本国内において、ソーシャルゲーム市場は携帯電話端末を中心に急速に拡大してきましたが、パソコン上におけるソーシャルゲーム市場はほとんど未開拓でした。この市場を拡大することを目指して両サービスを開始、ともに利用者数を順調に拡大しつつあります(2011年3月期末時点でそれぞれ約50万人、約300万人)。これらゲーム関連事業は、まだ小規模ながら課金デジタルコンテンツ収入の拡大に貢献しており、今後さらなる成長を期待しています。


そのほか、「Yahoo!ショッピング」を中心としたeコマース関連サービスにおいて、さまざまな取扱高拡大策を積極的に行いました。2010年7月にはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)とのポイント連携実施、11月には(株)スタートトゥデイのファッション通販サイト「ZOZOTOWN」との連携を開始するなど、他社サイトとパートナー契約を結ぶ戦略を積極的に推進しました。またポイント拡大キャンペーン、テレビCMによる告知等を行いました。


新たな取り組みとしては、中国のアリババグループのECサイト運営会社「淘宝(タオバオ)」との協業により、日中間のクロスボーダー商取引サイトを開設しました。「Yahoo!ショッピング」の出店者が「淘宝(タオバオ)」の利用者に商品を販売するプラットフォームである「淘日本(タオジャパン)」と、「淘宝(タオバオ)」の商品を「Yahoo! JAPAN」の利用者が購入できる「Yahoo!チャイナモール」の2サイトです。2010年6月にサービスを開始しましたが、輸出入可能品目の変更があったこと、国際送料や税金が予想以上に購入者の負担になること、日中の商慣習の違いなど、開始前には想定していなかったさまざまな課題が散見されたため、現状では取扱高は限定的となっています。しかし今後は、それらの課題を徐々に克服することにより、サービスの向上、当グループの収益拡大およびeコマース市場全体のさらなる活性化につなげたいと考えています。


多様な事業を立ち上げる一方で、当グループの要である検索サービスにおいて、米国Google Inc.との提携を行いました。米国Yahoo! Inc.が検索エンジンおよび検索連動型広告配信システムの自社開発を継続せず、米国Microsoft Corporationから提供を受けることを決定した後、当グループは最良のパートナーを選択するため、さまざまな検討を行ってきました。日本国内で提供されている各社の検索エンジンの品質、検索連動型広告配信システムの提供実績等を総合的に検討した結果、Google Inc.のシステムを採用することが現時点での最良の選択であるという結論に至りました。2010年7月にこの決定を発表しましたが、数か月の準備期間の後、12月には検索エンジンの移行を問題なく完了しています。検索連動型広告配信システムについても同様に、慎重に準備のうえ2011年内には移行を完了したいと考えています。なお、Google Inc.のシステム採用後も、当グループは検索サービスを自ら運営し、検索結果に当グループのコンテンツを掲載するなど、独自のインターフェースを提供しています。また検索連動型広告「スポンサードサーチ」についても、Google Inc.が提供するAdWordsと競合するサービスとして引き続き提供を行い、高いマーケットシェアを維持することを目指します。


次のページ